すおのブログ

「桜降る代に決闘を」のことを書いているはず

シーズン8における信頼(ハツミA)

こんにちは、1年ぶりに記事を書くすおです。

今回は私が最近推している信頼についての話です。
信頼を使っていると「信頼ってどうなの……?」とよく聞かれるので、その回答になればと思って書いています。

 

 

1. 信頼(ハツミA)の特徴

ここでは信頼(ハツミA)の特徴を櫂(ハツミO)と比較しながら確認していきます。
まずは入れ替え元である櫂の特徴から確認してみましょう。
櫂の順風時逆風時それぞれの場合の強みは、

順風時:
イサナ3/3、水流3/2、水雷球2/2
これらの攻撃(+オヨギビ2/2)による高い打点

逆風時:
水雷球、イサナ、強酸、海嘯、ミオビキ
これらのカードによるリソース破壊及びレンジロック

といったところでしょうか。櫂の場合は、逆風時の妨害力を活かして相手が順風で返さざるを得ない状況を作り、そのタイミングで高火力を叩きつけるのがスタンダードなプランかと思います。

次に、信頼の入れ替えカードを確認してみましょう。

海嘯→潜雷

イサナ海域→サギリ海域

ミオビキ航路→ワダナカ航路

これらの入れ替えを踏まえて、信頼の順風時逆風時それぞれの場合に強いカードをまとめると、

順風時:
水流3/2、水雷球2/2、オヨギビ2/2、ワダナカ

逆風時:
水雷球、強酸

となります。

櫂と比較すると一目瞭然、順風時の強みも逆風時の強みも少なくなっています。
それもそのはず、入れ替え元の3枚がいずれも順風時または逆風時の強みとして挙げたカードだからです。
つまり、信頼は櫂に比べて順風時の火力に乏しく、逆風で返す裏目を用意しづらいメガミなのです。これだけでは櫂よりも弱そうに思えますが、当然信頼にしかない強みもあります。

私が考える信頼の強みは、以下の三点です。

①順風逆風への依存度が低い
②能動的に相手をコントロールできる
③相方及び相手に合わせた柔軟な構築が可能

 

①順風逆風への依存度が低い
櫂に比べて順風時及び逆風時の強みが少なくなっていると書きましたが、これは考え方を変えると「順風逆風への依存度が低い」ということになります。
『潜雷』は順風逆風に関係なく-/1を飛ばせますし、『サギリ海域』は順風逆風を参照しないカードです。また、『ワダナカ航路』は順風逆風を参照しますが、展開時テキストの潜水と萎縮は保証されています。そのため、風向きに依存しないプランが組めるという強みが生まれています。

 

②能動的に相手をコントロールできる
信頼が持つ潜水というギミックは順風を生み出す効果があり、潜水テキストを持つ『潜雷』と『ワダナカ航路』はそれぞれ対応不可-/1とオーラ&ライフ1点バーンを持ちます。信頼はこうした潜水ギミック(カード)を用いて、任意のタイミングで相手に「順風で返すorダメージを受ける」か「リソースを余分に払ってそれを阻止するか」の二択を押し付けることができます。
また、『サギリ海域』はその効果から有効な相手が限られていますが、一部の攻撃に対しては無力化が可能であったり、ケアにリソースを要求することができます。

このように信頼のコントロール力は櫂以上であり、強みと言えるでしょう。

 

③相方及び相手に合わせた柔軟な構築が可能
信頼のカードプールは、多くが「単体で使いやすいカード」「補助カード」「メタカード」で構成されています。たぶん前世はサイドデッキ(サイドボード)
信頼はこうしたカードプールのおかげで「相方に合わせた構築」「相手のメガミをメタった構築」が得意です。そのため、どのメガミと組んでもそれなりの構築択があり、幅広い相手と張り合うことができるという強みを持っています。

 

2. S8での変化

ここでは、S8で信頼を握る主な理由について説明していきます。

2.1 波呼びの更新

カード更新による『波呼び』の強化はS8のハツミを語る上で外せません。
新『波呼び』の効果を簡単にまとめると以下のようになります。

順風時:
破棄、伏せ札から2枚まで山札の上に置く、基本動作1回→「2-7, 1/-」
逆風時:
伏せ札から1枚まで山札の上に置く

まずは、【展開中/破棄時】効果について。
山札に戻せる枚数に違いはありますが、順風時も逆風時もドローするカードを操作できる点は共通しています。そのため、そのターンの風向きを知った上で有効なカードを用意することが可能であり、ハツミが抱える「次ターンの風向きを読んだ手札管理の難しさ」を解消することができます。

次に、【破棄時】効果について。
順風で返ってきた場合に基本動作をした上で相手オーラを削ることができるため、連撃と合わせて相手ライフを大きく削る動きを補助できます。
信頼単体で考えても【展開中/破棄時】効果を利用して水流と水雷球を揃えるだけで、1/-、3/2、2/2によって相手オーラ5からライフ2点を削ることが可能です。ここに相方の攻撃やオヨギビ砲火を組み合わせれば更に高打点を出すことができます。そのため、相方に追加火力を提供する構築の実用性が高まり、信頼の構築幅が更に広がりました。

最後に、全力攻撃との相性について。
全力攻撃は適切なタイミングと状況で使用すれば大きくリードできるよう設計されていますが、その一方で引きやハンドを圧迫するなどの問題により扱いづらいカードでもあります。そのため、任意のタイミングで伏せ札からカードを回収でき、順風時の開始フェイズに基本動作と1/-が湧いてくる『波呼び』は全力攻撃との相性がとても良いのです。
以下に『波呼び』と全力攻撃の組み合わせ例を示します。
・基本動作(移動)→1/-→居合4/3
・基本動作(移動)→1/-→底力
・1/-→斬撃乱舞4/3
・基本動作(移動)→1/-→熊介
・間合い3→前進→つきさし
・基本動作(移動)→詭弁
・基本動作(移動)→1/-→ヲウカ

 

2.2 環境の中心について

私の認識では、現状でS8環境の中心となっているのは『鋸』『算』『傘』の三柱です。
メガミのS8環境適正を考える上で「この三柱と戦えるメガミであるか」は一つの指標となると考えています。

それでは、本記事の主役である信頼がこの三柱に対してどのような対抗策があるかを簡単にまとめてみます。

対鋸:

羅針盤→5距離に徹底抗戦安全地帯を作れる
・サギリでウバラザキやハドマギリの適正距離を1,4に、徹底抗戦を1,7にできる
・カラハリで茨道,金屑纏い,黒き鎧を妨害可能

対算:

・カラハリで直接金融のアド稼ぎを妨害(投資券はどうしようもない)
・サギリで切取法の適正距離を0,10にする(実質無力化)
羅針盤展開5距離攻撃で算法を対策可能

対傘:

・潜水後退でゆらりびケアが可能
・カラハリでクリンチ対策が可能
羅針盤(+潜水)で中距離攻撃を妨害可能

他にもそれぞれのメガミに有効な構築やプレイングはありますし、相方によっても変わってはきますが、代表的な対抗策としてはこのようなところです。
妨害手段があるというだけでは勝てませんが、相方を工夫することで環境三柱と戦っていけるだけのポテンシャルが信頼にはあると思っています。

 

2.3 傘の強化

前項で環境三柱として『傘』を紹介しました。その理由としては『はらりゆき』の更新により中空軸が大幅に強化され、クリンチ軸も中空軸もこなせる単体完結力の高いメガミとなったことが挙げられます。
有名な話だとは思いますが、信頼は傘との相性がとても良いです。それは、信頼が中空補助もクリンチ補助も可能であり、『羅針盤』や『潜水』によって『ゆらりび』を当てやすいためです。また、前後の選択が可能な潜水(特に『潜雷』)と傘開閉によって前ステップにも後ろステップにもなる『ひきあし/もぐりこみ』も相性が良いです。
こうした傘との相性の良さはS8環境で生き残る上で優位に働くはずです。

 

3. カード解説

ここではメモ書き程度ですが、各カードについての解説をしていきます。ある程度信頼を使ったことがある方にとっては目新しい情報はないと思うます。

 

水雷球】

レンジロックにもクリンチにも使え、順風時には2/2になる器用な攻撃札。これ以上はおそらく説明不要。

 

【水流】

貴重な打点。ビートの火力補助としての採用が考えられる。
単体でのビート性能が低い信頼では採用しないことが多かったが、波呼びの更新によって採用しやすくなった。

 

【強酸】

中空軸ビートの補助として優秀。疑似フレア破壊であり、ライフ受けされてもダストが増えるのでレンジロックとも相性が良い。中空同士の戦いにおいても優秀。

 

【潜雷】

使いやすい潜水カード。クリンチでもレンジロックでも仕事をする。ワダナカ航路と違い、-/1を飛ばす条件が「隙を割られないこと」なので風向きに依存せずクロックを刻める。ステップ対応と相性が良い。

 

【準備万端】

逆風時には1枚で4AP以上の仕事をする。順風時でも3APの仕事はする。ビート補助として優秀。逆風時に使うと次ターンの手札を5枚にできるが、次ターンも逆風で返されると結局水流は2/1水雷球は0/0なので相方の打点に頼ることになりがち。よって、信頼においては相方の赤札を主軸としたビートの補助としての役割を担うことが多い。
十分強いが直接金融を知ってしまったミコトは満足できないかもしれない

 

羅針盤

中空相手に刺さる。相方にレンジロック耐性を付加する使い方が可能。
算法に強い。適正距離の処理は算法の数値修正が先に行われ、その後に適正距離5が追加されるため、間合い5での攻撃を算法で避けられない。
ゆらりびと相性が良い。

 

【波呼び】

ブロマイドからゲームで使用できるカードに生まれ変わった。風向きを見てからドローするカードを操作できるため裏目がなくなる。このカードのおかげで信頼でも水流を採用しやすくなり、信頼自身も殴りに行く選択肢が生まれた。
1巡目に使用する場合は2t目に置くのがおすすめ。順風逆風のどちらで返ってきても4t目が作れるため。逆風で1戻しだけする場合を考慮してマリガン時にはボトムは4t目に使うカード、ボトムから2枚目は3t目に引いてもいいカードにしておくことを意識するといいかもしれない。
順風時に必要なカードを手札または伏せ札に用意できていない状態では置かない方がいい。バレて順風返しされると腐って悲しい思いをする。
順風時には基本動作と1/-が起動するため、全力札と相性が良い。

 

【サギリ海域】

適正距離が広い攻撃にしか効果がなく、相手ターンにしか効果がないため極めてピンポイントなメタカード。インフレによって適正距離が拡大するほど強くなる不思議なカード。
存在感が極めて薄くケアされにくい。逆にいうとケア読み不採用がしづらい。本当はこのカードに切札枠を割きたくない。相手のデッキにメタ対象となるカードが入っていなかった場合まったく仕事をしない。

 

【オヨギビ砲火】

2フレア2/2で基本動作が付いてくるコスパの良い切札。中空火力の補助として優秀。風向きに関係なく常に2/2なので甘えたオーラ受けを常に咎めることができる。

 

【カラハリ灯台

一部のカードにとても刺さる。全力行動や全力付与に強い(絶対零度、直接金融など)。

前進札を妨害しつつ、間合い2への前進も妨害できるためレンジロック適正が高い。

びくご型のクルルに強い。対びくごでカラハリを使用する際は無闇に開けず、『とるねーど』や全力付与を使いそうなタイミングを見計らって開けると効率が良い。

 

【ワダナカ航路】

リソース損orしゃがみの二択を押し付けるカード。バーンも強いが、引きに関係なく萎縮と潜水が行えるのが強み。ステップ相殺のために潜水をセットするのにも便利。

 

4. あとがき

ここまで信頼の長所と短所を述べてきましたが、正直な話、信頼は単体でみるとあまり強くありません。本記事で伝えたかったのは、「環境に多いメガミ(鋸,算,傘)への対抗策がある」「傘との相性が良い」「豊富なメタカードにより柔軟性が高い」という3点の強みがあり、これまでのシーズンに比べて使いやすいということです。

信頼は柔軟性が高い分だけ構築難度も高く、相方選びが重要で、慣れが必要なメガミです。しかし、その分だけ研究しがいのあるメガミでもあります。信頼に興味がある方や今環境で握るメガミに迷っている方は一度試してみてはいかがでしょうか。

 

この記事の画像は「ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME」からお借りしています。
URL: https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/rule.html